2024年5月29日

渋谷区の全公立小中学校における官民連携プログラミング教育支援プロジェクト「Kids VALLEY 未来の学びプロジェクト」の授業支援が5年目に突入!
〜2024年度は全公立小中学校へ課題解決型学習(PBL)の授業支援を実施します〜

東急株式会社(以下「東急」)、株式会社サイバーエージェント(以下「サイバーエージェント」)、株式会社ディー・エヌ・エー(以下「DeNA」)、GMOインターネットグループ株式会社(以下「GMOインターネットグループ」)、株式会社MIXI(以下「MIXI」)、渋谷区教育委員会の6者は、次世代に必要な資質・能力を持った人材を渋谷から輩出する土台づくりを進めることを目的として、2019年6月17日に「プログラミング教育事業に関する協定」を締結し、「Kids VALLEY 未来の学びプロジェクト」(以下、本プロジェクト)を推進しています。支援開始から5年目を迎える2024年度も引き続き、渋谷区の全公立小中学校を対象に、講師派遣や授業例提供などの授業支援を実施します。

2023年度は、渋谷区の全公立小中学校を対象にプログラミング教育の授業支援や、一部の小中学校では「課題解決型学習(PBL)」(子供たちが自ら課題を発見し、課題解決や表現の手段としてプログラミングを活用する授業)の授業支援を提供し、各社のリソースを活用した講師・サポートスタッフの派遣を行いました。授業に参加した全児童・生徒を対象に授業理解度のアンケートを実施したところ、「講師の説明(または内容)が分かりやすかった」と回答した割合は小学校の児童のうち96%、中学校の生徒のうち78%と大変好評でした。

2024年度は、渋谷区の全公立小中学校で「シブヤ未来科」の取り組みがスタートすることを受け、これまで一部の小中学校でのみ実施していた「課題解決型学習(PBL)」の授業支援を渋谷区の全公立小中学校に拡大します。これまでのスキル重視型の授業を発展させ、課題解決の一手段としてプログラミングを活用する体験を通じて、目まぐるしく変化する予測困難な現代社会において、子どもたちが自ら問いを設定し解決する能力を養うことを目指します。
6者は今年度も引き続き、渋谷発の官民連携による、プログラミング教育をはじめとした次世代教育モデルの確立と発展に取り組んでいきます。

【渋谷区教育委員会コメント】
今年度から探究「シブヤ未来科」が本格的に始まりました。文部科学省の授業時数特例校制度を活用し、総合的な学習の時間を拡充することを通して探究学習を更に充実させていきます。この取組においては、子どもたちが豊かなホンモノ体験を通して自ら問いを立てたり、仲間と協働して新たな価値を創造したりする力を育んでいきます。
これまでKids VALLEYに児童生徒の学びを支援していただきました。プログラミング学習では、回数を重ねるたびに児童生徒の理解が深まり、自分たちで進捗を管理しながら進めていく姿がありました。自分が考えたものがタブレット端末でどのように動くかを可視化することができるので、試行錯誤しながら進めることができました。今年度も6者で連携しながら、児童生徒の学びが充実したものになることを願っています。

詳細については別紙のとおりです。 

以上

【お問い合わせ先】

東急株式会社 社長室 広報グループ 報道担当
電話:03‐3477‐6086
株式会社サイバーエージェント 全社広報室
電話:03‐6758‐3567
株式会社ディー・エヌ・エー 広報部
電話:03‐4366‐7205
GMOインターネットグループ株式会社 グループ広報部 PRチーム
電話:03‐5456‐2695
株式会社MIXI 広報部 企業広報グループ
電話:03‐6897‐9870
渋谷区教育委員会事務局 教育指導課
電話:03‐3463‐3024

【別紙】 Kids VALLEY 2023年度の取り組み実績

1.渋谷区の全公立小中学校に対しプログラミング学習の授業支援を、一部小中学校にて「課題解決型学習(PBL)」の授業支援を実施

各学校の要望に基づき、IT企業4社および東急グループのスタッフが講師となり、子どもたちへ直接プログラミング学習の授業支援を行いました。

子どもたちへ直接プログラミング学習の授業支援を行なった様子

▲左:渋谷区立幡代小学校(2年生)でのGMOインターネットグループによる地域課題の情報収集手法レクチャーの様子
中央:鉢山中学校(2年生)でのMIXIによる「micro:bit」とPythonを用いたアプリケーション制作の様子
右:渋谷本町学園中学校(2、3年生)でのMIXIによるデザイン思考で取り組む課題解決型授業の様子

【参考】小学校 実施希望の多い授業メニュー

順位 授業名(科目・授業メニュー名) 利用教材
理科 「電気の性質とその利用」 micro:bit
算数 「正多角形の性質の仕組み」 Scratch
国語 「ローマ字シューティング」 プログラミングゼミ
図画工作 「どうぶつさんといっしょに」 プログラミングゼミ
総合 「プログラミングを学ぼう(基礎編)」 Scratch

【参考】中学校 実施希望の多い授業メニュー

順位 授業名(科目・授業メニュー名) 利用教材
Pythonプログラミング学習 第1・第2・第3回講座 MIXIオリジナル学習アプリ
課題解決型授業「MIXIブロックアイランド」でまちづくり MIXIオリジナル学習アプリ(MIXIブロックアイランド)
問題解決型授業 Pythonアプリケーション制作 MIXIオリジナル学習アプリ

2.「Kids VALLEY 未来の学びプロジェクト presents サマーキャンプ2023」

2023年度で5回目となったプログラミングイベント「プログラミングサマーキャンプ2023」では、小中学生に向けた各社によるプログラミングや生成AIに関するワークショップなど、多様なコンテンツをリアルイベントにて提供しました。今年は、GMOインターネットグループのGMOメディアが運営するプログラミング教育ポータルサイト「コエテコ byGMO」主催の『コエテコ ジュニアプログラミングフェス in 渋谷』と連携し、小学生向けのプログラムの一部については共同で開催しました。また、MIXIによる「MIXIのエンジニアが教える Unityで実践 ゲーム制作ステップアップ講座」では、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社 クリエイター・アドボケイトの𥱋瀨 洋平氏にご登壇いただき、MIXI本社で「ゲームだけじゃない! 広がるUnityの世界」をテーマにご講演いただきました。

プログラミング講座の様子

▲左:GMOインターネットグループによる「アクションゲームを作ろう!スクラッチでゲームプログラミング」の様子
中央:DeNAによる「プログラミングで初めてのゲーム作り!」の様子
右:MIXIによる「MIXIのエンジニアが教える Unityで実践
ゲーム制作ステップアップ講座」の様子

Kids VALLEY 2024年度 渋谷区立小中学校への支援内容の詳細

支援内容

実施内容 取り組み方法
授業支援 (1)授業例の提供
IT企業ならではの知見を生かした小中学生向けのプログラミング授業例の提供
(2)KidsVALLEY参画企業各社による講師派遣
①上記授業例に基づく授業実施の支援
②「課題解決型学習(PBL)」における支援
(総合的な学習の時間等における探究的な学習の中での、「課題解決や表現の手段としてのプログラミング活用」
に関する授業支援)
教員向け研修 渋谷区の公立小中学校の先生を対象に自らがプログラミング・課題解決型学習の授業を
実施できるようになるための授業を提供
キャリア教育支援 企業訪問や、職場体験の実施、および授業支援による企業人との交流機会の提供

■Kids VALLEY 小学校 授業支援メニュー一例

学年 教科 単元名・授業内容 使用教材 支援企業
3-6 総合 プログラムで紹介しよう Scratch GMOインターネットグループ
世の中でどのようにプログラムが使われているかを学び、
また学校や町中で見つけた自分の発見を紹介するプログラム作成に挑戦します。
5-6 総合 「ゲームクリエイターのお仕事紹介 〜Scratchでプロが本気出す〜」 Scratch サイバーエージェント
子どもたちが利用してきたScratchでプロのクリエイターが本気のゲームを作りました。
作品を通じて、どんな職業の人が関わっているのか
(エンジニアだけでなくデザイナーやプロデューサー等)、
どういう想いで作っているかといった、ゲームクリエイターのお仕事を紹介します。
5-6 総合 テキストマイニングで、取りくむべき課題の仮説をたてよう - DeNA
取り組むべき課題に対して、アンケートなどの大量のテキストを分析し、仮説をたてる方法を学びます。
5-6 総合 問題を解決する方法を考えよう×確かな情報を集めよう 模造紙、付箋、インターネット検索 GMOインターネットグループ
自分たちの課題を見つけ、それを解決するアイデアを考えたうえで、
それを実現する方法を調査する体験をします。

■Kids VALLEY 中学校 授業支援メニュー一例

学年 教科 単元名・授業内容 使用教材 支援企業
1-3 技術科 Pythonプログラミング学習 第1・第2・第3回講座 MIXIオリジナル学習アプリ MIXI
MIXIオリジナルソフトウェアを用いてPython言語を学習、実践していきます。
授業は探究学習となるよう、自発的な行動と自ら考える力を活かした内容で進行します。
1-3 - 課題解決型授業 「MIXIブロックアイランド」でまちづくり MIXIオリジナル学習アプリ
(MIXIブロックアイランド)
MIXI
「まちづくり」をシミュレーションできるソフトウェア「MIXIブロックアイランド」を使用して、
社会問題の発見と解決に取り組みます。課題解決に最適な「デザイン思考」を活用し、
グループで協力しながら目標達成に向けて考え抜き、最終的にはその成果を発表します。
この活動を通じて、社会や経済の仕組み、データに基づく考え方、答えのない問題に対するアプローチ、
チームワーク、プレゼンテーション能力など、さまざまなスキルを養うことができます。
1-3 技術科 問題解決型授業 Pythonアプリケーション制作 MIXIオリジナル学習アプリ MIXI
実社会で起こる身近な問題を解決するためのアプリケーションを作成します。
技術科で学んだPythonのスキルを実践で活かす講義内容になっており、
ベースとなるアプリケーションのプログラムコードを一部編集し、
文字やイラスト・写真を追加することで、各自オリジナルのアプリケーションを作成し発表します。
1-3 理科 探究基礎 Pythonとmicro:bitで
デジタル温度計を作成してデータを調べる
BBC公式プログラミングツール MIXI
小型のマイコンボード「micro:bit」とPython言語を使って温度を調べる装置を作成し、
データを調べて考察するといった、探究学習と仮説の裏付けとなる情報の示し方を考える成し、
探求基礎カリキュラムです。
2 理科 原子・分子モデルを使った燃焼反応 MIXIオリジナル学習アプリ MIXI
目に見えない原子・分子をイメージしやすいようにMIXIオリジナルソフトでビジュアル化。
ビジュアルをソフト上で自由に触り、動かしながら複雑な燃焼反応の課題に取り組みます。
授業は探究学習となるよう、自発的な行動と自ら考える力を活かして進めていきます。
3 理科 原子・分子モデルを使った中和反応 MIXIオリジナル学習アプリ MIXI
酸やアルカリの原子・分子モデルをMIXIオリジナルソフト上で自由に組み合わせて、
様々な中和反応を見つける探究的な課題に取り組みます。
授業は探究学習となるよう、
自発的な行動と自ら考える力を活かして進めていきます。
1-3 数学 コンパスを使った垂線・角の二等分線などの作図学習 MIXIオリジナル学習アプリ MIXI
複雑なコンパスの作図課題をMIXIオリジナルビジュアルツールと少しのプログラミングを使って簡単に描き、
難しい作図課題に取り組みます。授業は探究学習となるよう、
自発的な行動と自ら考える力を活かして進めていきます。
1-3 数学 複雑な平面図形の面積 MIXIオリジナル学習アプリ MIXI
複雑な平面図形の面積の求め方をMIXIオリジナルビジュアルツールを使ってイメージしやすいよう表現し、
難しい課題に取り組みます。授業は探究学習となるよう、
自発的な行動と自ら考える力を活かして進めていきます。